夏の終わりと、母との別れ その22
この1週間、24時間ほぼ誰かが付き添っていた状態だったというのに。
家族が席を外した時を選んで、逝ってしまった母…。
そういうところを見せたくない、という。
とても母らしい最期だったような気もしつつ…
さっきまでは、不完全ながらもそこに母はいたのに。
今はもう、ただの"形"になってしまった…母はもうそこにはいない。
そのあっけなさに、気が抜けたような現実味の無いような気持ちにもなりました。
この夏を振り返ると…父も弟も私も、そして母自身でさえも。
きっと、それぞれに違和感は覚えていたはずなのに…
死は避けられなくても、もっと違う形の終わり方も選べたんじゃないだろうか…と、
どうしても"もしも"は考えてしまうし、後悔は尽きません。
祖父母を亡くす度に、後悔は先に立たないことをあれ程に感じていたのに…。
結局今回も、まだ先が…未来があるだろうという不確かな事実に。
"いつか"に甘えて…わたしは何もできてはいませんでした。
母が生きているうちにしてあげたかったこと、一緒にしたかったこと。
そういうのは、"いつか"ではなくて…
"今"があるうちに、しておくべきだったって。
そして…これから先、何かあって頼りたいと思っても。
母はもう永遠に存在しないんだ…と考えると、何だか薄ら寒いような心持ちになりました。
この15年でそんな頻繁に頼る事も連絡する事もなかったけれど、
"しなかった事"と"できないという事"はこんなにも違うんだと…。
取り戻すことの出来ない未来に、愕然とするような…
人を亡くすというのは、こういう事なんでしょうか。
祖父母という距離と、母という距離ではまた感覚が違って。
自分が思っていた以上に、母を頼りにする気持ちがあったのだなと…
母を亡くしてから、知りました。
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